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2020/03/13

【金相場】12日のNY金相場は、米国株の急落を受けた損失補填の換金売りなどに押され3日続落。中心限月の4月限は1トロイオンス1590.30ドル(-52.00ドル)と、先月28日相場以来およそ2週間ぶりの安値に戻して取引きを終了。トランプ米大統領は11日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて演説し、英国を除く欧州からの米国入国を30日間禁止すると表明。新型コロナの影響を受けている企業の資金繰り支援などを行うことも明言した。しかし、欧州諸国からの渡航制限が経済混乱を招くとの投資家の警戒感が強まり、リスク資産売りが加速。米株価が再び急落し、金市場は株式の損失を穴埋めするための換金売りや手じまい売りに押され、軟調な展開となった。ニューヨーク連銀が新たな資金供給を発表したことをきっかけに、米株価が下げ幅を一部縮小したのを眺めて金市場でも安値拾いの買いが促されたが、戻りは限定的となった。

国内の金相場は、株式や原油などリスク資産の損失補填目的からNY相場が売り優勢となった事を受け、軟調に推移。買取ベースでは1gあたり5,837円(-212円)と、値を下げ続落となりました。年初来の1月6日相場(約2か月)ぶりの安値水準に値戻す展開となりました。

《10日間の金相場価格推移(買取)》

03/13  5837円 (-212円)

03/12  6049円 (-53円)

03/11  6102円 (+63円)

03/10  6039円 (-158円)

03/09  6197円 (-46円)

03/06  6243円 (+61円)

03/05  6182円 (-22円)

03/04  6204円 (+129円)

03/03  6075円 (+58円)

03/02  6017円 (-293円)

10日間の金相場平均価格:6,095円/g


【パラジウム相場】12日のNYパラジウム相場は、世界経済への先行き不安を背景にリスク回避ムードから売りが広がり急落。中心限月の6月限は1トロイオンス1914.90ドル(-314.30ドル)と、年初からの上げ幅を消化し、1月2日相場ぶりの安値に戻して取引きを終了。トランプ米大統領が11日夜、新型コロナウイルスの拡大阻止のため、英国を除く欧州からの外国人の入国禁止を発表。経済活動が世界で収縮するとの懸念から、欧米株が急落するなど投資家のリスクオフムードが進行する中、パラジウムも時間外取引より軟調に推移した。また、原油安も意識されたほか、他資産の損失補填目的からの利確売りも出やすく相場の圧迫材料となった。一方、ユーロ圏の金融政策を担う欧州中央銀行(ECB)が定例理事会で、新型コロナウイルスの感染拡大で動揺する欧州経済を支えるため、銀行への資金供給を大幅に拡大すると決めると公表したほか、米連邦準備理事会(FRB)は12日、長期国債の購入など資金供給の拡充を公表。発表を受け、直後に株価の持ち直しから一時パラジウムも上昇する場面もあったが、その後再度株式が売られるとパラジウムも下げ幅を広げる展開となった。FRBは17-18日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を開催する予定。市場では政策金利を現状より1%低い「0.00~0.25%」へと引き下げるとの予想が優勢になっている。

国内のパラジウムは、一段安となったNY相場を映して6日続落と調整地合いが継続。買取では1gあたり6,776円(-1601円)と、昨年末からの上昇分を消化し、昨年11月26日相場(約3ヶ月半)ぶりの安値水準に値戻しました。

《10日間のパラジウム相場価格推移(買取)》

03/13  6776円 (-1601円)

03/12  8377円 (-555円)

03/11  8932円 (-165円)

03/10  9097円 (-88円)

03/09  9185円 (-259円)

03/06  9444円 (-88円)

03/05  9532円 (+110円)

03/04  9422円 (-264円)

03/03  9686円 (-44円)

03/02  9730円 (-1193円)

10日間のパラジウム相場平均価格:9,433円/g


13:50現在の金相場は1トロイオンス1583.55ドル、パラジウムは1773.55ドル、為替は1$105円54銭前後の値動きで推移しております。